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ようこそ,「実際の設計研究会」のホームページにおいでくださいました.この会は今から約20年前に東京大学工学部産業機械工学科の畑村研究室の卒業生が集まって発足したものです. |
研究室の卒業生はいろいろな会社に就職しいろいろな仕事をやっていましたが,広い意味で生産・設計の分野で働いていました.もともとは会長をしている畑村がこの卒業生が在学していたときにやっていた設計のガイダンスを基にして本を作ろうという話がまとまって活動をはじめたものです. |
大学では設計を教えますが,設計が単なる図面描きであったり,計算だけだったりするような狭い意味の設計教育しかできていないのが実情でした.しかし,実物を作る設計では大学の研究室であれ企業であれ,まったくのゼロからデッチ上げていく設計をやらざるを得ません.単なる図面描きや設計計算ではとても本物の設計はできません.
生き生きとして動いている設計をなんとか伝えたいという思いを皆が持っていたので,そういう設計の本を作ろうということになりました.どのくらいの本が出せるのかわからないが,とにかく本の題名だけはガイダンスの名前と同じく“実際の設計”ということだけは決まっていました.そして,それから約20年経ち,約20冊の本ができてしまいました. |
そして,この本は日本語で出版するばかりではなく,英語,韓国語,中国語(繁字体,簡字体)およびタイ語で出版されているものまで広がってきました.会のメンバーは約60人ですが,年に5〜6回のミーティングをおこない,議論をしながら本を出しています.本編は今までに5冊出しましたが,全員の共同作業で作ったものです.そしてだいたいはオリンピックの開催年に出版するようにしています.本編以外のものはメンバーが別々に作ったものですが,メンバー全員で目を通して本会のシリーズであることを確認しながら出版をしています. |
このような形で本を出し続けることが,設計や生産の文化の基本を作ることになると確信しているので,これから先もいつまで続くかわからないけれどやり続けるつもりでいます.このホームページにおいでいただいた皆さんも,ここで生み出した本をぜひお読みいただき,日々の生産活動に役立てていただきたいと思います.そして,このホームページを中心にして情報のやり取りをして大きな意味での“実際の設計ファミリー”を作り上げ,豊かな生産文化を作ろうではありませんか. |
2005年6月25日
「実際の設計研究会」を代表して
畑村洋太郎 |
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