最新ニュース  2014年12月20日 実際の設計選書「実際の設計 改訂新版 −機械設計の考え方と方法−」出版のお知らせ




ようこそ実際の設計研究会のページへ
会長あいさつ

 ようこそ,「実際の設計研究会」のホームページにおいでくださいました.この会は今から約20年前に東京大学工学部産業機械工学科の畑村研究室の卒業生が集まって発足したものです.

 研究室の卒業生はいろいろな会社に就職しいろいろな仕事をやっていましたが,広い意味で生産・設計の分野で働いていました.もともとは会長をしている畑村がこの卒業生が在学していたときにやっていた設計のガイダンスを基にして本を作ろうという話がまとまって活動をはじめたものです.

 大学では設計を教えますが,設計が単なる図面描きであったり,計算だけだったりするような狭い意味の設計教育しかできていないのが実情でした.しかし,実物を作る設計では大学の研究室であれ企業であれ,まったくのゼロからデッチ上げていく設計をやらざるを得ません.単なる図面描きや設計計算ではとても本物の設計はできません.
 生き生きとして動いている設計をなんとか伝えたいという思いを皆が持っていたので,そういう設計の本を作ろうということになりました.どのくらいの本が出せるのかわからないが,とにかく本の題名だけはガイダンスの名前と同じく“実際の設計”ということだけは決まっていました.そして,それから約20年経ち,約20冊の本ができてしまいました.

 そして,この本は日本語で出版するばかりではなく,英語,韓国語,中国語(繁字体,簡字体)およびタイ語で出版されているものまで広がってきました.会のメンバーは約60人ですが,年に5〜6回のミーティングをおこない,議論をしながら本を出しています.本編は今までに5冊出しましたが,全員の共同作業で作ったものです.そしてだいたいはオリンピックの開催年に出版するようにしています.本編以外のものはメンバーが別々に作ったものですが,メンバー全員で目を通して本会のシリーズであることを確認しながら出版をしています.

 このような形で本を出し続けることが,設計や生産の文化の基本を作ることになると確信しているので,これから先もいつまで続くかわからないけれどやり続けるつもりでいます.このホームページにおいでいただいた皆さんも,ここで生み出した本をぜひお読みいただき,日々の生産活動に役立てていただきたいと思います.そして,このホームページを中心にして情報のやり取りをして大きな意味での“実際の設計ファミリー”を作り上げ,豊かな生産文化を作ろうではありませんか.

2005年6月25日
「実際の設計研究会」を代表して
畑村洋太郎




会長(畑村洋太郎)略歴


1941年 東京に生まれる

1960年 1年浪人して東京大学理科T類に入学

1962年 東京大学工学部機械工学科に進学

1966年  東京大学大学院工学系研究科修士課程修了
            日立製作所に入社 足立工場に勤務 建設機械の設計に従事

1968年 東京大学工学部に転職 生産・加工の研究と教育に従事

1972年 工学博士

1983年  東京大学工学部教授

1988年 実際の設計研究会を設立し,「実際の設計―機械設計の考え方と方法」を出版

2001年  東京大学工学部を退官 工学院大学教授になる 創造工学の教育に従事

2002年 失敗学会を設立 会長に就任 失敗学の普及に努める

2004年 6月〜2005年 5月 ドアプロジェクト実施

2005年 8月〜 株式会社日本航空 安全アドバイザリーグループ委員

2007年 4月〜 危険学プロジェクト実施

2007年9月〜2010年3月 西日本旅客鉄道株式会社 安全推進有識者会議委員

2009年11月〜2011年4月 国土交通省運輸安全委員会 福知山線脱線事故調査報告書にかかわる検証メンバー

2010年12月〜 消費者庁「子どもを事故から守る!プロジェクト」アドバイザー

2011年6月〜2012年8月  東京電力福島原子力発電所における事故調査・検証委員会委員長

2012年10月〜  消費者庁消費者安全調査委員会 委員長



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